夜の訪問者
De La Pert De Copains
Cold Sweat(伊・70)
監督 / テレンス・ヤング
製作 / ロベール・ドルフマン
原作 / リチャード・マシスン
脚本 / アルベール・シモナン、シモン・ウィンセルベルグ
撮影 / ジャン・ラビエ
音楽 / ミシェル・マーニュ
出演 / チャールズ・ブロンソン、ジェームズ・メイソン『雨の訪問者』と混同しやすい邦題センスは失敗でしょう。フランス映画ではあるが、監督は『OO7』シリーズのテレンス・ヤングが起用され、結果、フランス映画とは思えぬハード・タッチのアメリカ映画臭がする作品に仕上がっている。正直、フランス映画でのブロンソンは気取りすぎでイマイチだったが、この映画でのブロンソンは持ち前の肉体派の魅力がよく出ている。スケールの大きいド派手なアクションはないが、警察の白バイに追われて山岳路を爆走するカーチェイスはなかなかの見応え。また悪役のジェームズ・メイソンの迫真の演技も光り、最初こそただの悪役だったが、後半は妙な存在感を滲ませている。かつて軍刑務所から脱獄し、今は過去を隠してフランスの港町で観光客相手の遊覧船会社を営むジョー(ブロンソン)は、家族や仲間に恵まれて平和な暮らしを送っていた。ある日、刑務所仲間だったロス(メイソン)らが現れる。妻と娘を人質に取られたジョーは、ヘロインの取引きに巻き込まれていく。ジョーは敵の一瞬の隙を突いて逆襲に転じていくのだった。ストーリーは実にどうってことないが、小粒ながらバキバキ進む展開には退屈することはなかった。製作当時はブロンソンの男臭い演技とタフネスさのバランスが良かった時代かもしれない。この映画でブロンソンが家族と接する時にみせる優しさと、家族を守るために戦う時の動きのメリハリが効いている。夫として、父として、男として外敵と戦うブロンソンはやはりカッコいい。黒いTシャツとジーンズのファッションもサマになっている。テレンス・ヤングがブロンソンと組んだ初の映画である。
