ワイルド・ギース
(英・78)

監督/アンドリュー・V・マクラグレン
出演/リチャード・バートン、リチャード・ハリス、ロジャー・ムーア、ハーディー・クリューガー

  同じく傭兵モノ『戦争の犬たち』(80)と対を成すようなストーリーだが、アクションや男らしい心情描写などは断然本作が上だろう。アンドリュー・V・マクラグレンの手腕が結実したような渾身の力作と言いきりたい。
 アフリカ某国にある鉱山の利権独占を目論むイギリス人実業家・マターソン卿が、独裁政権を打倒して新政権を樹立させるべく画策する。軍部によってアルジェリア国内に軟禁されている民族派指導者リンバニを救出し、国民にクーデターを起こさせるため50人の混成傭兵部隊ワイルド・ギースを当地に投入する。救出作戦を順調に成功させた部隊は国外脱出するための飛行機の到着を待つが、時同じく独裁者ヌドフ将軍との密約を成立させたマターソンはワイルド・ギースを裏切った。隊長のアレン・フォークナー大佐は裏切り者マターソンへの復讐を胸に、部隊を率いて敵陣突破でリンバニの故郷カリマ地方を目指す。
 国際条約的には戦争犯罪行為に該当する傭兵の世界が、実在のワイルド・ギースとは相反するロマンやアヴァンチュールを感じさせる気高い世界として描かれているのは、マクラグレンがジョン・フォード直系監督ゆえか。人種差別主義者でありながら黒人指導者に理想を託しながら死んでゆく元警官のピーター(ハーディー・クリューガー)、滑走する飛行機に乗り遅れて「息子を頼む」と言い残し射殺される作戦参謀レイファー(R・ハリス)、胸を打つ彼らの死にざまに、フォード西部劇のガンマンたちがダブる。また、敵斥候を無音で倒すクロスボウ、恐らく映画初にして大量に登場するUZIサブマシンガンなど銃器・兵器の扱われ方も面白い。私見ではOO7のR・ムーアは好きではなかったが、この映画でパイロット、ショーンを演じる彼は粋で恰好良く好感度高し。ちなみにフォークナー大佐のモデルといわれる実在の伝説的傭兵マイク・ホアは、この映画に軍事技術顧問として参加している。



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