特攻大作戦
The Dirty Dozen(米・67)
監督 / ロバート・アルドリッチ
製作 / ケネス・ハイマン
原作 / E・M・ナサンソン
脚本 / ナナリー・ジョンソン、ルーカス・ヘラー
撮影 / エドワード・スケイフ
音楽 / フランク・デ・ヴォール
出演 / リー・マーヴィン、チャールス・ブロンソン、テリー・サヴァラスこれだけアクの強い俳優を集めたのに二枚目俳優が唯の一人もいない映画というのも珍しい。リー・マーヴィン、チャールス・ブロンソン、テリー・サヴァラスだけでも男汁濃すぎるのに、ドナルド・サザーランド、ジム・ブラウン、ジョン・カサヴェテス、クリント・ウォーカー、ロバート・ライアンと続き、挙句の果てにアーネスト・ボーグナインとジョージ・ケネディも登場となれば、甘い顔した優男など出る幕ナシ。第二次世界大戦のヨーロッパ戦線、ゴリラみたいなタフガイばかりの死刑囚部隊が刑の帳消しと引き換えに、ナチス・ドイツの幹部が集まる別荘を襲撃するという、まるで漫画『ワイルド7』のような話で面白さは保証できる。
軍刑務所の死刑囚(上官殺しのブロンソン、異常者のサヴァラスなど)たちが歴戦の鬼将校マーヴィンの元で訓練される。彼らは一癖も二癖もあるならず者ばかりでマーヴィンを手こずらせる。フランスのとある山荘にナチスの幹部たちがパーティを開くという情報を得た米軍情報部は囚人部隊に襲撃を命じる。報酬は死刑放免。愛国心、軍規などどこ吹く風のならず者囚人部隊は、隊員の大半を失いつつも奇襲作戦をみごとに成功させる。簡単に言ってしまえばこんなストーリーだ。前半の訓練シーンに様々なエピソードやトラブルを盛り込み、模擬演習戦の場面では実戦の場面よりスケールが大きくサービス精神旺盛だ。ここまででかなり腹一杯なのに、さらにクライマックスの襲撃シーンでは硬派なタッチのアクションがブチ込まれている。監督アルドリッチの「俺の映画は娯楽映画だ!」という信念が貫かれたような作品に仕上がった。これ観て損したと感じる人は映画など観ないほうがいい。
バーティに潜入したブロンソンのナチス・ルックがどことなくおかしい。じゃがいものような典型的スラブ系のブロンソンの顔にナチスの制服姿を見れば、誰でも怪しむようなもんだが誰も気づかない。さらに観ているこちらを唸らせるのはドイツ軍のハーフトラック。タミヤのプラモでお馴染みの8トンではなく、ひと回り大きい12トンのタイプで転輪の形状から察するに恐らく本物だと思われる。コレに乗ったマーヴィンが敵のジープを人間ごと轢き殺すシーンはカッコいいのだ。