スカイ・ライダーズ
(米・78)監督/ダグラス・ヒコックス
出演/ジェームズ・コバーン、スザンナ・ヨーク、ロバート・カルプハンググライダーによるスカイアクションを撮りたかったがために、テキトーにデッチあげたようなストーリーだが、ジェームス・コバーンのアクション・スターとしてのキャリアでは最も脂が乗っていた時代に作られた佳作だと思う。
ギリシャのアメリカ人事業家・ブロッケンの妻子がアナキズムを掲げるテロリスト・グループに誘拐される。パイロットのジムは人質になったのが前妻とその子供であることを知り、役立たずの警察とは別ルートで救出作戦を進める。敵のアジトが山岳地帯にある、周囲を絶壁に囲まれた古寺であることを突きとめ、難攻不落の要塞への陸上からの侵入が不可能と判断したジムは、ハンググライダーのアクロバット・ショーのメンバーを雇って、夜間、グライダーによる襲撃作戦を断行し、見事人質を救出する。
敵アジトを突きとめ、ハンググライダー乗りたちがジムに同意するまでの、あまりの展開の早さと都合の良過ぎに半ば呆れた。良く言えばムダがないのだが、ハッキリ言って単調過ぎの嫌いは否めない。しかも、コバーンも含め襲撃部隊全員が戦闘経験のない素人なのだ。単なるハンググライダーの曲芸師である彼らが機関銃や手榴弾を手際良く使いこなすあたりにも無理がある。ただ、コバーンのカッコ良さは事実で、特にスタントなしで上空数百メートルの高さでヘリにしがみ付くアクションには目を見張るものがある。命がけで救出した元妻の心が、自分ではなく別の男にあることを目の当たりにさせられた時のコバーンの寂し気な表情に“男”を見た。
