ロサンゼルス
Death Wish U(米・82)
監督 / マイケル・ウィナー
製作 / メナハム・ゴーラン、ヨーラン・グローバス
脚本 / デヴィッド・エンゲルバック、マイケル・ウィナー
撮影 / リチャード・H・クライン
音楽 / ジミー・ペイジ
出演 / チャールズ・ブロンソン、ジル・アイアランド、ヴィンセント・ガーディニア『狼よさらば』の続編にあたるブロンソンの人気アクション・シリーズ"デス・ウィッシュ"の第2弾。舞台は、タイトルにもなっているロサンゼルス。数年前ニューヨークでチンピラに妻を殺された設計技師ポール・カージイが再び襲われ、娘を強姦された挙句、彼女を死に追いやられる。そして、まともや一人でチンピラ5人に復讐して行く。
前作と大きく違う点が2つある。まず前作は妻子を殺したチンピラ3人を殺すのではなく、町にいるチンピラどもを手当たりしだい殺していたが、今回は、犯人を目撃しており、そいつらに復讐して行くのだ。二つめ、前作は人を殺すのが初めてで最初に殺したときは、吐き気をもよおすほどだった。そして、銃に魅せられるようにして復讐を繰り返していた(この人物描写がとてもイイので私が好きなのは前作である)。だが、今回は、続編ということで殺しも手馴れたものである。
それから共通して言えることは、町のチンピラを野放しにしている無能な警察組織をおもいっきり皮肉っていると言える。本作82年、前作74年、20年以上経った今でも新鮮に思えるのは、いまだに警察組織が役立たずだからであろう。日本でも殺人事件の被害者が「犯人を殺してやりたい」と言うのをニュースでたまに見かけますが、こういった心情は、おそらくほとんどの被害者が抱くことではないでしょうか。
"デス・ウィッシュ"シリーズは、まさにそんな被害者の夢を実現してしまっているシリーズと言えるだろう。とくに本作『ロサンゼルス』での最後の犯人は、警察に捕まるが、覚醒剤を服用しており病院に収容後、社会復帰する予定であった。が、それでも自分の娘を死に追いやった一人であるに違いはなく、ポールは、医者になりすまして病院に乗り込んでいく。この復讐心は、ハンパではない。冒頭の強姦シーンが、もし他の作品にありがちな銃殺や絞殺、刺殺だったら後の復讐劇を観客側は「何もそこまで...」と思うような気がします。
強烈なインパクトを持つ強姦だったからこそ、この復讐劇が成功しているのだと思います。(TEXT BY yasu)