エクスタミネーター
(米・80)監督/ジェームズ・グリッケンハウス
出演/ロバート・ギンティ、スティーヴ・ジェームズ中学1年の頃、映画のチラシを集めていた。コレクションの一枚に、何かの映画を観に行って購入したパンフレットに挟まっていた、この映画のチラシを憶えている。とにかくショッキングな場面の連続らしく、人間をミンチ機に落としたり、捕虜の首を切り落とすべトコン、水銀入りのダムダム弾をドテッ腹に撃ち込むシーンなどが、当時土曜の昼から放映されていた『女の60分』でも紹介されていた。ちなみに番組内では、サディストの男が女に焼きゴテを押し付けるシーンも紹介されていたが、ビデオではカットされていた。
ストーリーはベトナム戦争で捕虜になり、殺される寸前を黒人兵に助けられた主人公(ロバート・ギンティ)が帰還しニューヨークで暮らすが、今度は街のチンピラに襲われたところをまたしても黒人に助けられる。そして黒人はチンピラに復讐され植物人間にされてしまう。主人公は黒人の復讐を果し、彼の家族の生活を面倒みる。やがて彼は街の悪を叩き潰す事に没頭していく。人々の間には彼を“処刑人”として支持する風潮が生まれる。チンピラ、マフィア、政治家までも標的にする処刑人。彼を追うニューヨーク市警の刑事が絡んでくる。刑事は処刑人を追い詰めるが、政府の秘密機関が二人とも抹殺しようとする。刑事は処刑人をかまい射殺され、処刑人は間一髪で難を逃れた。
結局、この映画を最初に観たのは劇場ではなくテレビ放映でだった。もちろん、売りである残酷シーンはカットされていたし、画面が暗くて何が何だか解らない場面も多かった。潤いのない映画の中で、助かる見込みのない親友の黒人を敢えて死なせる場面に、唯一血が通っているのを感じる。何故、主人公を演じられるのかと疑問を抱かせるロバート・ギンティの顔が逆に印象的だった。なんともやりきれないラストシーンに、「ああ、人間は無力なのか」とも思わされたが、製作した人間はそんなことを意識してないだろう。
この一作で止めとけばいいものを、続編(?)の『エクスタミネーター2』(84)も深夜のテレビで観た。今度はゴミ回収車の運転手と手を組んだ処刑人が、マリオ・ヴァン・ビープル演じる悪と戦うストーリーで、自作の鎧のようなモノ(これが最高にマヌケな恰好)を着て火炎放射器を駆使していた。
ギンティ、最近どうしてる? また顔を見たいゾ。