ダーティ・ヒーロー/地獄の勇者たち
(米・83)監督/アンドリュー・V・マクラグレン
出演/リー・マーヴィン、アーネスト・ボーグナイン、ケン・ウォールビデオのサブタイトルには『特攻大作戦2』とある。古参鬼少佐が死刑囚で編成された特攻隊、人呼んで“汚れた12人”を率いてドイツ軍相手に大暴れする。しかも部隊のメンツはチャールズ・ブロンソン、テリー・サヴァラス、ドナルド・サザーランドなどゴツいオヤジたちがゾロゾロ。そんな傑作戦争アクション『特攻大作戦』の続編ならば、高まる期待を抑える事は出来ない。監督のアンドリュー・V・マクラグレンには、やはり戦争アクションの大傑作『ワイルド・ギース』(78)があり、集められた荒くれならず者たちが、結束していく過程を心地良くみせる。残念ながらロバート・アルドリッチ監督の前作と比べれば、スケールの小ささ、俳優陣の地味さ、は如何ともしがたい。TVMであることを差し引いても、リー・マーヴィンとアーネスト・ボーグナインの再参戦だけでは寂しい。唯一目を引くのは『ワンダラーズ』や『アパッチ砦ブロンクス』でイイ味出してたケン・ウォールぐらいか。
ゴルフの最中にウォーデン将軍が雑談の中で奇想天外な作戦を思いつく。ドイツ占領下のフランスに特攻隊を潜入させて、ヒトラー暗殺を企てるナチス高官ディートリッヒを抹殺せよ、という指令がライズマン少佐の元に下った。なんでかよく解らんが、ヒトラーを死なすと戦争が長引くらしい。例によって減刑、釈放を条件に選ばれた死刑囚たちは、海千山千の連中ばかり。ライズマン指揮の元、猛特訓が始まった。ドイツ軍用列車を襲撃して、乗っているディートリッヒを殺す作戦が開始される。特攻隊はドイツ突撃隊に扮してフランスに潜入。が、空港に着くなりメンバーの中に黒人がいたことによってあっさりバレて早くも追跡される。ドイツ軍に黒人がいないのは常識で考えれば解りそうなのに、こんな初歩的ドジで隠密作戦は露呈し、目的の列車にも追いつけない。敵前逃亡しようとする部下たちを、「列車にはお宝が積まれている。ディートリッヒを殺した後は、そいつを奪って大金持だ」とダマす。バカ者揃いの部下たちはいとも簡単に口車に乗って列車を追う。なんとか列車に先回りして給水所で到着を待ち伏せる彼ら。列車の到着と同時に飛行機が飛来し、機中から降り立ったのはアドルフ・ヒトラーだった! 果たして彼らはヒトラーを撃つのか? ・・・みたいなお話。いろいろ詰め込んでも僅か96分のTV映画では、細かい部分は端折るしかないし、特攻隊員ひとり一人のキャラも際立たず、「リー・マーヴィンとその他大勢」という感じになっている。アルドリッチと比較するのは酷だが、その差は歴然。かと言って『ワイルド・ギース』で発揮した男らしい作風も不発。ちょっと中途半端に仕上がった感がある。