戦闘機対戦車
(米・73)監督/デヴィッド・ローウェル・リッチ
出演/ロイド・ブリッジス、ロイ・シネス小学生の頃、父親と一緒にテレビでこの映画を観た。羽の折れたトンボをカブト虫がノロノロ追いかける・・・じゃなかった、飛べなくなったスピットファイアをパンサーことM4シャーマンが追い掛け回すだけの映画。原題は“Death Race”だが、別にロジャー・コーマンとは関係なさそう。しかし、ショボさ加減ではタメを張っている。それにしても「戦闘機対戦車」というタイトルが、「ゴジラ対ガイガン」とか「片腕カンフー対空飛ぶギロチン」みたいで、こんなタイトルにつられて、わざわざビデオを探して観直してしまう自分は一体どこまでバカなんだろうか?
第二次世界大戦中のアフリカ戦線、全滅したドイツ軍師団の将軍が、たまたま通りかかった味方の戦車に拾われる。将軍は「パンサー・・・。最高の戦車だ」と言いながら戦車を愛撫していたが、そいつはパンサーでも何でもなくて単なるM4・シャーマンだった。張り切りまくる将軍は飛来したイギリス軍の戦闘機を攻撃。主翼に被弾して離陸できなくなったスピットファイアは砂漠の中を陸上推進だけで逃げ回り、性格の悪い将軍は戦車で彼らを執拗に追い掛け回すのだった。戦局不利でいち早く軍備を立て直さなければならないって時に、たかが一機の戦闘機を、それも師団を指揮する将軍たるお方が鬼ごっこ気分で追い回してんだから、そりゃ全滅するわけだ。こういう映画を「低予算ながらアイデアが冴えている」と評価する向きもあるかもしれないが、アイデアが乏しいから誰も金出してくれないのではないだろうか?