コフィー
(米・73)監督/ジャック・ヒル
出演/パム・グリア、ブルッカー・T・ブラッドショウ、ロバート・ドクィ『ジャッキー・ブラウン』で返り裂いた70'sブラックスプロイテーションの女王パム・グリア。来日まで果たしたブレイクぶりだったが、その後はまた『ノー・トゥモロー』、『ワイルダー』などのB級路線に戻ってしまったようで、それもパム・グリアらしい在り方だと思う。あまりメジャーになるよりも永遠のB級であってほしいと思うのはファンの勝手な望みかもしれないが。
『マーズ・アタック』や『ジャッキー・ブラウン』のヒットの余波だろうアメリカでもパム・グリアが70年代に出演した作品が軒並みビデオ化された。個人的には『ホワイト・ママ,ブラック・ママ』と『フャクシー・ブラウン』が好きだが、この『コフィー』だってパム・グリアの代表作には違いない。クールでソウルフルな音楽が最高にイカす。まさに「イカす」という古めかしいそれが日本版DVDで観れるとは、なんと良い時代だろうか。とりあえずJVDに感謝。そして願わくば他のパム・グリア主演作品も是非DVD化して頂きたいと思う。ブラックスプロイテーション映画は、@どうせ場末の劇場でしか上映されないから低予算で量産できる。Aクオリティや演技が問われるジャンルではないので短期間で作れる。Bストーリーのツジツマよりも、黒人大活躍の場面が重要視されるので単純なストーリーで済む。などの特徴が顕著で、当然、この『コフィー』もそんな一本。しかしスタイリッシュという点では群を抜いた出来だと思う(そんなにブラ・エク映画を観たわけではないが)。妹を麻薬漬けのジャンキーにされた看護婦コフィーが、黒人社会に巣食う麻薬シンジケートを潰すため、娼婦に扮して敵と接触して復讐を果たす。どうってことないストーリーではあるが、BGMのクールさ、現代だったら笑われそうなアフロヘア、黒人ピンプーたちの如何にも成り上がり者的なファッション、そしてワイルド&セクシーを最大の武器にするヒロインのカッコ良さ。薄っぺらなストーリーを補って余る、そういうポイントにも注目すべき作品。日本版のみ収録のパム・グリアのインタヴュー映像を併せて観るとさらに楽しめる。