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太陽のエトランゼ
Cabo Blanco
Cabo Blanco Where Lengends Are Born
ビデオ/DVDタイトル:灼熱のカボ・ブランコ/狼たちの野望

(米・79)

監督/J・リー・トンプソン
製作/ランス・フール、ポール・A・ジョゼフ
原案/ジェームズ・グランビー・ハンター、ミルトン・ジェルマン
脚本/ミルトン・ジェルマン、モート・ファイン
撮影/アレックス・フィリップス・Jr
音楽/ジェリー・ゴールドスミス
出演/チャールズ・ブロンソン、ドミニク・サンダ、ジェイソン・ロバーツ

 数多くあるブロンソン&トンプソンの映画のほとんどは、勢いだけで作られた乱造粗悪品だが、70年代まではまともな作品もあったことを忘れてはならない。何故か『太陽のエトランゼ』と『灼熱のカボ・ブランコ/狼たちの野望』の2つのタイトルを持つ本作もその一本と言えるかもしれない。カメラ・ワークが良く、演出も手堅い。あくまで「ブロンソン&トンプソンにしては」という前程で、だが。またブロンソン映画の傑作のひとつ『ウエスタン』でも共演したジェイソン・ロバーツとの再共演も興味深い。最大の問題はストーリーに盛りあがりを欠いている点。第二次世界大戦集結後の1948年、ペルーのうらぶれた漁村カボ・ブランコを舞台に、財宝を積んだまま沈んだナチスの船をめぐる争奪戦。なんて聞くとアクション満載の海洋冒険活劇かと思ってしまったが、派手なアクションはない。船を狙うナチスの残党ベックドルフ(ロバーツ)、カボ・ブランコでホテルを経営するワケありの男ギフ(ブロンソン)、ギフの元に現れたフランス人女性マリー(サンダ)が絡み合う。船の沈んだ位置を知る唯一の男ギフから情報を聞き出すためにベックドルフは地元警察を使って画策する。要するに町中が舞台となり、船を引き揚げるシーンもなければ、銃撃戦もカーチェイスもない。普通に観るぶんには可も不可もない出来だが、やはり物足りなさは感じる。ブロンソンがホテルの主人というのもおかしな役どころで、登場人物の正体がいまいち描かれていない。ロバーツは『ウエスタン』とはうってかわってただの悪党で、仰々しい態度の割には情けない最後を遂げる。ただ、この映画におけるブロンソンは表現力豊かで、持ち前の優しさや心情のようなものはよく出ていたと思う。馴染みの女が警察の拷問で痛めつけられている場面で、そこに飛び込んで来たブロンソンの怒り心頭ぶりは尋常ではない。ドリフや吉本新喜劇でもお馴染みの石油缶のようなもので叩きのめし、倒れた相手の上にベッドを叩き付けて殺してしまう。感情にまかせて荒れ狂うブロンソンは珍しい。未見の方にお薦めできるシロモノではないが、過度の期待をせずに暇潰し程度に観れば、そこそこに楽しめる一本かもしれない。


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