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軍用列車
Breakheart Pass

(米・75)

監督/トム・グライス
製作/ジェリー・ガーシュウィン
製作総指揮/エリオット・カストナー
原作/アリステア・マクリーン
脚本/アリステア・マクリーン
撮影/ルシアン・バラード
音楽/ジェリー・ゴールドスミス
出演/チャールズ・ブロンソン、ベン・ジョンソン、リチャード・クレンナ

 アメリカ建国200年の年に製作されたサスペンス・タッチのアクション西部劇。『ナバロンの要塞』(61)、『荒鷲の要塞』(68)、『ナバロンの嵐』(78)の原作者として知られるアリステア・マクリーンが脚本も手掛け、疾走感のある場面では大御所ジェリー・ゴールドスミスによる音楽が効いている。伝染病で絶滅の危機にある砦に、ワクチンを届ける軍用列車内で怪事件が続発。列車に乗り合わせたお尋ね者ジョン・ディーキンは、事件の背後にある陰謀を叩き潰すための行動を開始する。本来なら現代モノのミステリーでも良さそうな題材だが、それを敢えて西部劇の設定にしたあたりが面白い。列車を舞台にした密室ミステリーは定番ではあるが、列車の脱線転落シーンなどが用意され見せ場も多い。走る列車の上での格闘をスタントなしでブロンソンが力演。54歳とは思えぬ生身のアクションを披露する。西部劇ではお馴染みのベン・ジョンソン、後に『ランボー』シリーズでトラウトマン大佐を演じるリチャード・クレンナ、ブロンソンとは何度も共演しているエド・ローターが脇を固め、当然、紅一点はジル・アイアランド。誰が善人で、誰が悪人かが謎で、それ以上に主役が謎の人物という設定が如何にもマクリーン的。が、観ていて「コイツは何か企んでやがるな」と思わせるヤツは悪人で、「コイツは意外に善人かもしれない」と思わせたヤツはやっぱり善人だったりするので、先が読めてしまう部分はある。特に主人公ディーキンは殺人・強盗・放火の罪で逮捕されておきながら、事件を解明していく手さばきは探偵そのもので、ミステリアスなキャラクターだったが、登場場面から伏線がなく、自らの告白で正体を明かしてしまうのは芸がなさすぎる気がしないでもない。しかしながら、スケールの大きな映画ではないものの、コンパクトにまとまっており退屈せずに最後まで観れる。


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