ボーダーライン
Telefon(米・80)
監督/ジェロルド・フリードマン
製作/ジェームズ・ネルソン
脚本/ジェロルド・フリードマン、スティーヴ・クライン
撮影/タク・フジモト
音楽/ギル・メレ
出演/チャールズ・ブロンソン、ブルーノ・カービイ、エド・ハリスビデオを探す時、ニック・ノルティ主演の『タブルボーダー』と混同することはないだろうが、ジャック・ニコルソン主演の『ボーダー』とは勘違いしそうになる。同じくアメリカとメキシコの国境を舞台にした物語だか、こちらは実際の事件の映画化。とくに派手なアクションはない。ブロンソンにしては珍しく国家機関である国境警備隊々長役を演じている。悪役‘海兵隊’ことホッチキスはハゲる前のエド・ハリス。80年代はブロンソンの人気も過去のものとなり、アクションよりも演技面が問われる年齢に達していたが、人気の衰退はいかんともし難く、ほとんどが本邦劇場未公開に終わっている。本作もそのうちの一本。個人的には地味ながらもしっかりした作品だとは思う。とはいっても見どころを挙げるのは難しい。
1979年12月、カリフォルニア。メキシコ国境近くでメキシコ人不法越境者の少年と国境警備隊員の一人が運び屋のリーダーに射殺された。警備隊は密入国を斡旋する巨大組織と殺人犯を追う。不法密入国者を取り締まる立場にありながら、隊長ジェブは貧困にあえぐメキシコ人たちを目の当たりにして、弱者の窮状につけこむ卑劣な犯罪者追跡に燃える。
要するにアクションを期待すべき映画ではなく、不法密入国者問題を題材にした社会派映画といえるかもしれない。製作陣にどういう狙いがあったとしても結果的にはどの方面からも注目された様子はない。アクション面での見せ場が少ないぶん、苦悩しつつも信念を貫く主人公をブロンソンは力演していると思いたい。トイレで容疑者の一人を痛めつける場面では往年のブロンソンを彷彿させる動きをみせる。